ねむの木の花が 昼前からの小雨に負けずきれいに咲いてます。
夜になったらゆっくりと葉を閉じる。
それがまるで眠るようなので「眠りの木」
そしてしだいに「ねむの木」に変化していったそうです。
昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花
君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ
万葉集 紀女郎(きのいらつめ)
地方によっては「七夕」の日に「ねむ流し」といって
合歓の木の枝と大豆の葉を川に流して邪気を祓う行事があります。
合歓木を流すのは「ネムノキ」というその名を「眠り」にかけてます。
川に流すことで睡魔を洗い流してしまおうというもの。
七夕に願い事を書いた短冊をつけた笹を川に流すのも同じですね。
合歓木と一緒に豆の葉も流し
「ネムは流れろ、マメの葉止まれ」 と唱えるそうです。
暑くなると夜寝苦しいので一日中眠い。
何となく身体もだるい。
昔の人は、この真夏の睡魔はやがて悪い病魔を呼び込む元になると、
これを払う行事を行ったのが、
「眠り流し」「眠た流し」「寝惚け流し」などと呼ばれるものです。
東北三大祭り(青森ねぶた 秋田竿燈 仙台七夕)も起源は「眠り流し」
ねぶたは「眠むた」という言葉がルーツ。
大きな張子を曳きまわしたり竹竿に沢山の提灯をつけて練り歩く。
明かりや賑やかさで眠気を払うという行事だといわれます。