山吹が咲き始めました。
山吹は「晩春」の季語で、初夏も間近に迫っている頃に使うそうです。
ほろほろと 山吹散るか 滝の音 松尾芭蕉
山吹の花びらは単弁(5枚)と八重があり、八重咲きには実は出来ません。
タイトルの歌は、俳句ではなくて続きがあります。
七重八重 花は咲けども 山吹の
実のひとつだに なきぞ悲しき
古歌『後拾遺集』雑
太田道灌が鷹狩に出て雨に遭い、農家で蓑を借りようとしたとき、若い女に山吹を差し出された。
『七重八重花は咲けども山吹のみの一つだになきぞ悲しき』という古歌(『後拾遺集』雑)の意だと後で知り、無学を恥じ以後歌の道に励んだという逸話
→太田道灌の山吹伝説
山吹 バラ科ヤマブキ属
学名は「Kerria japonica」
英語名は「Japanese kerria」
日本固有の植物なので、japonica
Kerria は南アジアや極東の植物を採集した英国の園芸家 William Kerr(1814年没)を記念しての命名
もう7年も前になりますが、たまたま訪れた中宮寺は山吹が咲き乱れていました。
本堂を取り囲むように配置された植え込みに山吹が咲きこぼれる4月の中頃
本堂如意輪観世音菩薩の御前で献茶式ならびに山吹茶会が催されます。
たまたまその日だったようで、和装姿の女性がきらびやかでした。
2009-04-20 世界三大微笑のひとつ中宮寺・半跏思惟像