木の葉天目という焼物がありますが、このぐい呑の箱書きには、天目の前に栗。どう違うんだろう?
木村盛和さんは、1921年京都市に生まれ天目釉を研究京焼のメッカ五条坂で陶業を開いたのち、福井県丹生郡佐々生に小倉見窯を築炉。数々の賞をとられてる有名作家でした。
木の葉天目 とは
今から千年ほど前、中国江西省の吉州窯という小さな窯場で、たまたま誕生した黒天目茶碗のこと。晩秋のとある日、窯入枯れ葉が碗に舞い落ちて、そのまま気づかれずに窯焚きされた。
数日後、窯出しされた碗の中に、葉っぱの葉脈が美しい柄となって浮き上がっているものがあった。偶然にできた希少な逸品で、木の葉天目と名付けられることになる。
その後、枯葉を中に入れて焼きまくり、いろいろ模索。葉っぱは焼くと丸まって最後は灰になる。工夫を重ね、葉っぱも探しに探して、ムクノキが最適だと。こうして木の葉天目という技術が門外不出の秘伝の器として伝わった。
葉っぱは、形が良く肉厚で大きいものを選び、300枚拾って満足に使えるのは10枚程度らしい。生い茂っている葉をとって焼くと水分が多すぎてすぐに丸まってしまうため、葉が樹木で枯れ落ちる時が一番良い そうだ。
さて、このぐい呑み、栗天目ということは栗の葉っぱなんだろうか。
春にムクノキの葉っぱとケヤキとエノキと比べてよく観察した。しかし栗の葉っぱはじっくり見たことない。