質屋には時計貴金属はもちろん、箪笥の肥やしとなってる小物なども一緒によく持ってこられます。
この名刺入れ、ちょっと変わった素材だなと箱書きみると
あつみ鬼布 関川のしな織
数年前に月山いったときにあつみ温泉で宿泊したので、すぐに山形県だとわかりました。
いろんな記事にコメントくださるりひとさんが、山形県とご縁あり関心深そうなので、記録残しておきます。
夏の帽子のような素材だなと思ったら、やっぱり。
丈夫・軽い・水濡れに強い特徴を最大限に活かした帽子は、しな織製品の中でも人気だそうです。
日本三大古代布(沖縄の芭蕉布、静岡の葛布、温海の科布)の一つ。
芭蕉布は、昨年だったか浴衣で持ち込まれましたが、着物にうとく教えらえて初めて知ったのでした。
さて、しな織りは、科(しな)の木の皮を1年近い歳月をかけ、手作業で糸にし織り上げたもの。
1000有余年の伝統工芸品。
Wikiページ見ると
長野県の古名である信濃は、古くは「科野」と記したが、シナノキを多く産出したからだともいわれている。
花からは良質の蜜が採取できるので、花の時期には養蜂家がこの木の多い森にて採蜜を営む。
こんな可憐な花が咲くのですね。
見たことあるかもしれないけど、どの木だと特定できない悲しさ。
菩提樹の仲間でもあり、ヨーロッパではセイヨウシナノキ(セイヨウボダイジュ)がある。
別名はリンデンバウム (独: Lindenbaum)
そして面白いことに、
「分類学の父」と呼ばれる植物学者カール・フォン・リンネの名前のリンネは、セイヨウシナノキのこと。
スウェーデン国王アドルフ・フレデリックが、1757年彼を貴族に叙した際に、姓としてフォン・リンネを与えた。
これは家族が育てていたことに由来するものである。